誤変換支援機能
この文章は、"MacBook Pro"さんにおけるLeopardな環境上で入力されたわけであり、あたりまえだがこれは日本語であり漢字も含まれるわけであるからIM/FEPのお世話になっているのであった。昔はOS標準のものではなく別に購入したFEPを愛用しており、わざわざ金をかけてまでそうしていたのは、あまり大きな声で発言するのはちょっと失礼かもしれないが、標準状態ではあまりに馬鹿…もとい賢くない変換を連発してくれて、長い文章を書く気になどならないと感じたからだ。
ちなみに、その「昔」というのはいわゆるClassicなMacOSの時代のことであり、"Mac OS X"が登場しメジャーバージョンアップが2度ほどなされた後くらいであると、少なくとも自分の感想としては「我慢できないレベルではなくなった」というように変化した。そんなわけで、iBookさんの環境からはOSにくっついている「ことえり」を利用してきた。もちろん不満がないわけでもなかったが、文章を専門に書くような作業を行っていたわけでもないし、少々我慢すればなんとでもなっていたのだ。
さて。さらにメジャーバージョンアップがなされたOS環境を"MacBook Pro"さんで利用するようになって、当然この「ことえり」もそれなりにはよくなっているはずだ…と思っていた。ちょっとためしてみたところでは、思ったほどの進化はないもののそんなに悪くもないと感じた。しかし、最近になってかなり致命的に嫌な点が発見された。それは、「文字列をかってにそれらしいカタカナの単語みたいにして変換候補にしてくれる」ことである。でっかいお世話です。誰だ、こんな改悪を仕様にしたやつ。
もうちょっと具体的に書く。たとえば「コンピューター」と書きたいとすると、こういう一般的にカタカナで表現される単語はもちろん辞書に登録されているだろうから、自分の入力スタイルとしては、ひらがなで入力していって変換させる。現在のIMはもちろんだろうがFEPのけっこう古いものでも、文章の構造を考えた上で変換候補や文節の区切りを判断させたりするようになっていると思うし、だとすれば適切な長さまで文章として入力した後に変換の行為をしたほうが効率もいいはずだ。
つまり「こんぴゅーたー」を含む文字列・文章を入力してから変換をするのだが、ミスがあり「ごんびゅーたー」と入力してしまっていたとする。そして変換するとどうなるか。どうなるとあなたは思うか。結果は「ゴンビューター」と変換されてしまうのだ。もちろん、この摩訶不思議な造語のようなでたらめの単語が辞書に登録されているなんてことはない。それなのに。奴めは「辞書に登録はされていない文字列だけどここまでが単語っぽいからとりあえずカタカナで変換してみよう」をやってしまうようなのだ。
結果として自分は「わざわざカタカナに変換されたんだから辞書登録されているのだろう」と思い「だとしたら入力ミスはなかった可能性が高いな」と判定してしまう。いや、わかる。けっきょくは自分の不注意であるのだ。しかしフォント環境によっては、たとえば濁音・半濁音のどちらがくっついている文字であるかを見間違いやすい場合だってある*1。開発者は親切のつもりだったのかもしれないが、すごい迷惑な仕様であり非常に不愉快な挙動である。許しがたい。万死に値する…までのことはなくとも。
とはいえそもそもそんな変なキー入力ミスはそうそうないだろう…と思われている方は、ローマ字入力のことしか想定していないのではないか*2。仮名入力(かな入力)では「゛」と「゜」は隣のキーということになるし、しかも右端近くのこれらのキーというのは設計者のつごうその他でキーボードによって微妙に違いがありやすい部分だ。複数の種類のキーボードをいつも扱っていたりする人にとっては、けっこうキー入力を間違いやすい状況にあると思う。
そんなわけで、このイライラが限界にもなれば、以前に愛用していたATOKなIMを再度購入し*3、たぶんもう「ことえり」には見向きもしないどころか記憶から抹消できるよう努力することになると思う。ただ、OSももう"Snow Leopard"の時代に移行しようとしているわけだし、それにくっついてくるIMでは改良されているかもしれない…とちょっとは期待したいところだ。できればそれをちゃんと確認してから判断したいところだが、今の状況にいつまで我慢できるだろうか…。
