小さな不幸のものがたり

　基本的に不幸ではあるような気がしつつ、しかし人生とかにわりと無関心でどうでもいいとか考えている自分のこと、それでも日々をわりと平和に生きている気がするわけだが、しかしなんだか「不幸」の二文字が妙に意識されることもある。今がまさにそうなのであり、いやそんな最大級のいやなことが襲撃してきたとかいうことではまったくないのだが、小さな不幸がいろいろと集中してやってきたような感覚がある、そんな本日なのだった。
　たとえば、ちょっと計算を誤ってちょっと損をしたり、ちょっとした偶然でちょっと出会いたくない人と対面したり、ちょっと不愉快なカラスにちょっと威嚇されたり、ちょっと部屋がぬるくてちょっとそれがしつこく続いたり、ちょっとぐずぐずしているうちにちょっとした計画が駄目になったり、まあそんなことなのだが。一つ一つはたいしたことでもないのに、合計するとかなりのダメージ。今の自分はちょっとぐったりしているわけだった。