つれづれなる日記 @ maoo.jp

退屈な日々をより退屈な文章でだらだらと

Googleさんにだまされる

参考
http://d.hatena.ne.jp/maoo/20090506/1241624778
参考
http://d.hatena.ne.jp/maoo/20090205/1233874890

 以前にも似たような事態に気づいてそれについて書いたことがあったが、Googleさんの検索がなんだかいやな方向に変化していたようなのだった。すなわち、検索結果のURLが「生」のものではなく、まずGoogleさんのサーバーにアクセスするような形態になっていた件なのである。自分はこういうしくみがかなり大嫌いなので、回避策を考えるためにもちょっとだけ調査してみたわけだが、それでさらにいやな気分になったり。
 なにしろ、スクリプトを利用してジャンプ先URLを偽るような挙動をさせているのがあまりに許しがたい。どういうことか。一般的なブラウザーをマウスを利用して操作する場合、通常の挙動では、マウスカーソルがリンク要素の上にあるとステータスバーにそのURIが表示され、そしてマウスのボタンをクリックするとそこにアクセスすることになるだろう。だがGoogleさんはスクリプトを利用してここの挙動を変更している。
 この部分をもうちょっと具体的に書く。検索結果のリンク部分にマウスカーソルをあわせると、生のURLへのリンクであると示すようにステータスバーでの表示がなされる。だがここをクリックした時に実際にアクセスするURLは異なるものだ。スクリプトにおいてonmousedownイベントを利用してマウスのボタンが押された時の動作を指定しており、GoogleさんのサーバーへのURLに変更されてからそこにジャンプすることになる。
 個人的な意見ではあるが、こういうのはちょっと許せない。たしかにスクリプトを利用すれば技術的にできることだと知ってはいたが、実際にそれを体験すると「だまされた」という感覚が強い。自分勝手な感想ではあろうし、気づかない自分がうかつでもあったのは間違いないが、(結果的にということかもしれないが)わざわざ気づきにくくされていると思えるような*1挙動になっているとね。なんか、邪悪って感じがする。
 なお、その実際にアクセスするURLにはしっかりと付加情報がくっついている。生のURLが含まれるのは納得だが、検索キーワードはまったく含まれていないように見える*2。ただし、用途不明のパラメーターが複数あるので、おそらくそれらがシリアルナンバー的な役割をするものになっているのだろうと想像する*3。検索した時刻やらキーワードやらはサーバーに保持されていて、それと照合できるようになっているとか、ね。
 ちなみに、上記のような挙動をする条件であるが、以下のことがすべて満足されている

  1. WWWブラウザーJavaScriptが動作している環境であること (ただし自分が確認したのはFirefox*4のみ)
  2. Googleのアカウントにログインしている状態であること
  3. "google.com"*5ではなく"google.co.jp"*6を利用すること (つまりまたも「日本独自」ってやつなのか?)

状態で検索をすることが必要であるようだ。リンクについてコンテキストメニューを表示すると(一般的にはマウスの右ボタンを押す操作になる)いきなりステータスバーの表示が変化する瞬間などはなかなかびっくりできると思うので、ぜひ実験されることを推奨する。
 そんなわけで、Googleさんの検索ではスクリプトが動作しないように環境をさらっと変更して対抗してみたり。まあこれでちょっと不便になる部分もあるが、それほど気にしなくてもいいレベルだと思う。つまり、スクリプトなしでは使えないような下品なWebページではなく「基本的にはスクリプトなしでも大丈夫だがあればもっと便利」という姿勢できちんと設計されているようで、そういう部分はとても清く正しいと思う。
 それにしても、ステータスバーを一気に信じられなくなっちゃったな。いや、もともと信じるべきじゃなかったんだけど。でも不快だ。

*1:クリックしたその一瞬における(ページが遷移することですぐに消えてしまう可能性も高い)ステータスバーの表示内容でしか、こんな機構があると気づきにくいかもしれない。後述の異なる操作をすることにより、もうちょっとわかりやすく見えたりはするが。

*2:検索文字列の長短を変化させてみても、付加情報の長さは変化しなかったようなので。

*3:同じ検索を繰り返した結果であっても、そのパラメーターはいちいち変化しているようだったし。

*4:参考 Mac、PC、Linux 向け新高速ブラウザー | Firefox

*5:参考 Google

*6:参考 Google