つれづれなる日記 @ maoo.jp

退屈な日々をより退屈な文章でだらだらと

人生が変わらない

 「人生が変わった」なんて表現がある。この言葉の前には「〜を目にして」「〜を耳にして」とか「〜を知って」「〜を体験して」あたりがやってくる場合が多いと思われるわけだが、まあとにかく、なにかのきっかけによって価値観や人生観あるいは生き方そのものあたりが変化した…といった意味である場合がほとんどであろう。もっとも、どう変化したかによって当人にとっての意味というものはまったく違ったりすることだろうが。
 ここで近年の自分のことについて考えてみると、これがまたみごとなまでに変わっていないと思う。もちろん、最初からなにもかも知っているほど賢かったからとか、そういうことではない。自分の知らない新しいなにかにわざわざ接触したいという衝動が弱く、接触したところで自分自身の頑強な部分が変化するということがまずないし、変化がないことに我慢ができないという気質でもないので、結果的にそうなっているだけのことなのだろう。
 さてさて、これは少なくとも本人にとって不幸なのか幸福なのか? ストレスや不満を感じているということにもなれば間違いなく不幸だろうが、自分の場合はそんなこともない。とりあえずは幸せな人だということか。しかし、漠然とした不安感のようなものを感じることはある。変化が希有だということは進化もそうであるような気がするし、そうでなかったとしても、見せかけの安定の反動とか皮肉な現実みたいななにかがいずれ襲ってきそうな。
 「いずれ」どころか、今まさにそうなっているのかも。なんかそんな気がしてきたその瞬間に、すでに不幸なのかも、ね。