つれづれなる日記 @ maoo.jp

退屈な日々をより退屈な文章でだらだらと

健康食品で不健康になる確率は?

 世の中のことについてわりと無関心な傾向が強い自分ではあるけれど、もちろん食べないで生きているはずもないし、食に関することについてはわりと気になるわけで。だからちょっと注目してしてしまったニュースとして

エコナ クッキングオイル」の関連商品の出荷を17日から一時停止すると発表した。
(略)
グリシドール脂肪酸エステル」が分解されると発がん性を持つとの懸念が欧州を中心にあるためで、販売を自粛する。

http://www.47news.jp/news/2009/09/post_20090916203416.html

こんなものがあるわけだった。うわあ。
 自分はあまり積極的に油を調理に利用しない。揚げ物とかは台所が汚れるからまずやらないし、炒め物であっても鶏の皮からの脂を利用したりするし、せいぜいオリーブオイルやごま油を風味のためにそこそこ投入するくらいのもので。あと、自分の体重やら体型を考えるとなんとなくそうしたほうがいいかもしれない…とか思えるからでもある。自分はできるだけ動かないで生活するようなタイプの人間だから、消費カロリーは少なめだろうし。なお、運動はよっぽどのことがないと絶対にやらない。注射よりも蜘蛛よりも嫌。
 そんなわけで、食用の油なんてものを自分で買うこともまずないのだが、実家からはたびたび食品がいろいろと送られてくる。とてもありがたいことではあるのだが、自分にニーズがあまりなかったりするようなものも含まれていたりするわけで、まあそれはそれで毎日にちょっとした変化があっていいような気もする…ことにしておく。それはともかく、なんとなく商品名でピンときて調べてみたら、前回に送ってもらったものの中にありましたよ、この油が。なんだかすごくがっかり感が強まる。
 まだまったく使用していないのだが、これはどうするべきだろうか。回収はしないが販売は自粛するということで、製造者の対応がなんというかすっきりしていない気はする。公開された情報をいろいろと参照しても*1、なんだか不安がなくなったという気持ちにはならないわけで。とりあえずは

  • 害はない(害があるという証拠はない)けれど
  • 成分について気にする人もいるだろうから販売を自粛して
  • 新しい製品からはその成分の含有量を少なくするようにがんばるよ

ということなのだろうが、食べても安全だと説明されている一方で販売が自粛されている食品について、「じゃあ安心して食べよう」とおおらかに反応できる消費者はそう多くないように思えるわけで。けっきょく手元の油についてはどうしようかとやっぱり考えてしまう。
 それにしてもこの商品、「厚生労働省許可の特定保健用食品*2」であるとか「日本人間ドック学会推薦」などと、なかなかご立派に感じられるいろいろなアピールがなされているわけであり、お値段も普通の油より多少お高かったはず。これで将来「実は過去のその商品には健康が害される成分が含まれていたことがわかりました」なんてことになってしまったら、そりゃもうものすごい大騒ぎになるのだろう。愛用していた人は怒るだろうなあ。
 ちなみに、いわゆるPL法なんてものを*3参考にちょっと考えてみると、その時代では害があるとわからなかったとしてもしかたがない状況(たとえば未来の技術を用いて害があるとはじめて判明したような場合)であれば、製造者については免責ということになるはず。しかしこの成分については、以前から危険性があるのではないかといろいろと疑われている…なんて噂もある。このあといったいどういうことになるのか、なかなか興味深くはあるな。「けっきょく無害だった」という結末だといいが。
 ともあれ、今のままでも特定保健用食品全体への不安感が高まるきっかけとかには充分なりそうな気もする。まあ、「トクホだから絶対に安全」なんて思いこんでる極端な消費者なんてのは、たぶんもともとそうはいないと思うけど。しかし、食べるものについての信頼があやうくなるというのは本当に大変なことで、しかもその対象が厚生労働省許可ということで他の品よりは安心といかにも思えそうな食品だったということになれば、そりゃ不安感も倍増というものだろう。
 なにを信じればいいのだろうね、まったく。