つれづれなる日記 @ maoo.jp

退屈な日々をより退屈な文章でだらだらと

空を読む力

 天気予報によれば夜からは雨らしいから夕方前くらいにいつものお買い物に行こうかな…とか思っていたら、夕方前にはもう雨になってしまった。いつものごとく「まったく天気予報はあてにならない」とは思ってるけれど、「自分の天気を予測する能力が衰えているなあ」とも実感している。いや、未来予知とか特殊能力とかそういうことじゃなくて、空とかを観察して予想するというかそんなことね。
 昔々の学生時代、自宅から片道10Kmほども離れた学校に主に自転車で通学していたことがある。当然のことながら天気は重要事項で、中間地点あたりで土砂降りにでもなろうものなら(しかもそれが下校時でなく登校時であろうものなら)、もうかなり悲惨なことになってしまう。だから、特に朝はかなり真剣に空を見上げたりして天気の変化を予想していたものだ。自転車が無理そうなら、いつもより早めに出発してバスに乗る必要があったし。
 地域的に天候がそこそこ予測しやすいという傾向はあって、それに助けられていたような気もするのだけれど、今になって考えてみればかなり驚くような正確さで天気を予想していた気がする。途中で思いがけず雨宿りをすることになったりとか、傘が必要になったくらいのことはあったけど、あまりにひどいことになったような記憶はない。ただ忘れているだけなのかもしれないけれど。
 今は移動するにも地下鉄やバスばかりで、以前より少なくとも天候の影響が小さい生活をしている。空をじっと見つめたりするようなことも、もうあまりなくなってしまった気がする。こうやって使われない能力が退化していくものなのだろうか。…それ以上になにか、とても大事ななにかが失われそうであるとも感じるのだが、それを言葉にすることすらうまくできそうもない。生きていく中で手放していくものは、思ったより多いのかもしれない。