Googleさん劣化中?
毎日のようにお世話になっているGoogleさんであるわけだが、しばらく前から自分にとって好ましくない傾向が出てきていることに気づいていた。それはウェブについて検索をした時のことなのだが、その結果としてWebページに出力されてくるURLがいわゆる生のものではなく、Googleさんを経由してリダイレクトするようなものになっていることがあるのだな。これはかなりいやな仕様。
もうちょっとくわしく書くと、検索結果のURLはGoogleさんのサイトのものとなっていて、そこにアクセスするとHTTPステータスの302(temporary)が応答され、ブラウザはリダイレクトの指定に従い、結果として目的のページに到達するようになっている、と。"Yahoo! JAPAN"さん*1などではかなり前からこういうのが規定の動作となっているようで、そのせいもあってほとんどお世話にならない。検索精度とサイトの使いやすさの点でGoogleさんに勝っているとも個人的には思えないし。
ちなみになぜこのような挙動を自分は嫌うのかというと、主なところでは
- 一般的なWWWブラウザでは、未訪問リンク(Unvisited Links)と訪問済リンク(Visited Links)を色分けして表示できる機能がある。しかし「生」のリンクが示されていない検索結果ではそれが阻害される。また、検索エンジン側では(様々な目的により)パラメータなどを付加するためにもURLを動的に生成しているものと考えられるが、そうなるとこの欠点はさらに大きなものとなる。なぜなら、同じワードで検索を行っても結果のURLが一定しない可能性が高くなるからだ。
- 自分の検索に関する行動をトレースされることになる。その行動をしたのが私という個人であると知ることはおよそ不可能であるだろうが、それでも気持ち悪いと思う。
- 検索エンジンのサイトに一度リクエストを送信しリダイレクトのレスポンスを受信した後でなければ目的のURLにアクセスできないわけであるから、当然その分だけパフォーマンスが低下する。
といった理由によるわけだが、これはたぶん検索エンジン側が考えているであろうことの
- どんな文字列で検索した結果として利用者がどのサイトを閲覧することを選んだかについて、検索エンジン側が知ることが可能になる。よって、検索結果の表示順番を調整するための参考データにするなどにより、検索精度の向上に役立てることなども可能になる。
- 検索に関して利用者がどのような行動をしたか、かなりの部分でトレースすることができる。たとえば、検索結果が100ページ分もあった場合に利用者は何番目に表示されているサイトまでアクセスする可能性が高いかなど、検索エンジンのサイト構成や表示形式などを最適化するための価値あるデータを得ることができる。
- 自分の管轄のホストやネットワークの負荷が増大する欠点はあるが、それ以上の利点がある。
ほとんど裏返しということになるのだろうと思う。
このあたりは利用する人によって「特に問題ないでしょ」と思うかもしれないし、まあ感じ方は人それぞれなのだろうとは思うが、自分は上記のように不便で不快と感じている部分もあるわけだ。そんなわけで、とりあえずメインで利用しているブラウザたるFirefoxにおいて"Redirect Remover"*2なんてアドオンをとっとと導入して対抗してみた。特に支障なく問題をかなりすっきり解決してくれているようだ*3。よしよし。
ところで自分が不満に感じているこの挙動であるが、タイミングやらURLやらによってそうなったりならなかったりする現象もどうやらあるように思えるし、Googleさんはまだ実験的にいろいろやっているだけなのかもしれない。あまりじっくりと調査はしていないのだが、「Google 日本」*4の方が"Google.com in English"*5よりそうなりやすいとか、Googleアカウントにログインしているとそうなりがちとか、いろいろあるようで。
まあそのなんだ、ちょっと血迷ってるだけだよね。きっと考え直してくれるよね、Googleさん…。
*1:参考 Yahoo! JAPAN
*2:参考 https://addons.mozilla.jp/firefox/details/537
*3:リンク部分の表示カラーに関する件については対応できないわけだが…。あと、URLにマルチバイト文字が含まれる場合の動作がちょっと変な場合もあったような。